小さな子どもたちに、長時間、集中させるのは難しいですよね。
多くのお父さん、お母さんが早く上手になってほしいと願うあまり、つい厳しく指導しがちです。しかし、無理矢理やらせると、子どもは「野球ってつまらない…」と感じてしまいます。
でも、ちょっとした工夫で、子どもたちは驚くほど練習に夢中になるんですよ。

練習の途中で砂遊びを始めてしまう…

上手くなりたいと思わないのかなぁ…
- 低学年の練習で楽しさを最優先すべき理由
- 遊び感覚で基礎が身につく!楽しい練習メニュー5つ
- 子どもの集中力を切らさない3つのコツ
大切なのは、大人が焦らずに、子どもが野球を楽しむ土台を作ってあげること。
今回は、低学年の子どもたちが夢中になり、基礎動作が身につく練習メニューを前編5つ、後編5つに分けて、ご紹介します。

低学年の練習で最も大切なのは、技術の向上よりも「今日も楽しかった!明日もグラウンドに行きたい!」と子どもに思わせることです。
厳しい反復練習でなくても、遊びの延長線上で基本動作は学べます。
それでは、具体的なメニューを見ていきましょう。
- 遊びやゲーム感覚を取り入れることで、飽きずに基本動作が身につく
- 「できた!」という小さな成功体験が、もっと上手くなりたいという野心を育む
- 1回の練習時間を短く区切り、待ち時間を減らす工夫が集中力を生む
なぜ低学年の練習は楽しさが最優先なのか?

低学年の子どもが、長時間の練習に飽きてしまうのは当たり前のことです。
彼らにとって、グラウンドは探検の場所であり、遊び場です。そのエネルギーを無理に抑え込もうとするのではなく、野球の動きへと自然に向けていく工夫が必要です。

最初から正しい形を押し付けないように気を付けてください。
「肘を上げろ!」「脇を締めろ!」と細かく注意されると、子どもは窮屈になり、「自分にはできない…」と自信を失ってしまいます。
まずはどんな形でもいい。ボールを捕って、投げて、その動作そのものを楽しむ。そのじゃれ合いの時間が、将来の大きな伸び代を作ります。
この遊び重視には、スポーツ科学的な裏付けもあります。
運動神経を司る神経系は12歳までにほぼ100%完成します。この時期に多様な動きを遊びの中で経験することが、運動能力の土台を作るのです。
| 年齢(発達段階) | 神経系の発達具合 | 指導のポイント |
| 5歳〜8歳(プレ期) | 約80%まで発達 | 遊びで多様な動きを経験させる |
| 9歳〜12歳(ゴールデン期) | 約100%(ほぼ完成) | 新しい技術を即座に習得できる時期 |
| 13歳〜(ポスト期) | 発達は緩やかに | 体格に合わせた筋力・戦術の強化 |
出典・参考資料
「発達段階に応じた指導のポイント」〔PDFが開きます〕
「運動遊び」が子どもの意欲に与える影響(日本スポーツ協会解説資料)〔PDFが開きます〕
※ 遊びが子どもの「もっとやりたい!」という自発性を育む根拠として引用しています。
プロの世界で長く活躍した選手の多くが、小学生の頃は野球を遊びとして心から楽しんでいました。
投げる・捕る・走る・打つという基本動作は、厳しい反復練習でなくても、遊びの延長線上で十分に身につきます。
「野球って楽しい」という気持ちが、自ら考える力と「もっと上手くなりたい」という意志を育てます。
この時期に大切なのは技術の完成度よりも、成功体験から生まれる「またやりたい!」という感覚です。
それこそが、長く野球を続けるための最強の土台になります。
低学年生が夢中になる!楽しい練習メニュー5選

それでは、子どもたちが笑顔で取り組める、楽しさと基礎練習を兼ね備えたメニューを5つ紹介します。
① 的当てストラックアウト(投力・コントロール)
カラーコーンや手作りの的を狙ってボールを投げます。
距離を短めに設定し、「当たった!」という成功体験を増やすことがポイントです。点数制にしてチーム戦にすると、チームワークも生まれ、より盛り上がります。
的を狙って投げることで、自然と集中力が高まり、ボールを投げる楽しさ を体感できます。
② 風船キャッチ(フライ捕球の基礎・恐怖心払拭)
風船を上に弾いて、地面に落ちる前に両手でキャッチします。
硬いボールへの恐怖心が強い低学年に最適です。慣れてきたら、手を叩いてから捕る、一回転してから捕るなどの条件を追加すると面白さが増します。
落下地点を予測する力と、フライに対する恐怖心を取り除く のに効果的です。

更に慣れてきたら、軟式テニスのボールでも良いですよ。
③ 転がしドッジボール&ゴロキャッチ(ゴロ捕球・フットワーク)
ボールを転がして当てるドッジボールや、やさしいゴロを捕球して指定の場所に送球するリレーを行います。
難しすぎるバウンドは避け、楽しみながら グラブの扱い方 を学ばせます。
ゴロに対する足の運び方、低い姿勢の作り方、素早い身のこなしが身につきます。
④ ベースランニング・リレー(走塁・俊敏性)
ベースを回るリレー形式のダッシュです。
グラウンドに宝物(おもちゃ等)を置いて拾いながら走るアレンジも効果的です。走る順番待ちが長くならないよう、コースを複数作るなど、工夫をします。
ベースを正しく踏んで回る感覚や 俊敏性 が養われ、チームで競う楽しさを味わえます。

どのチームでも勝てるように、メンバーの割振りに注意してください。
⑤ ミニゲーム形式のティーバッティング(打つ楽しさ・ルール理解)
ティー台に置いたボール、またはやさしいトスを打ち、打ったらベースへ走る簡易的な試合形式の練習です。
全員が主役になれるよう打順を細かく回し、待ち時間を減らします。
バットで ボールを捉える感覚 はもちろん、走塁のタイミングや、アウト・セーフといった野球の基本ルールの理解に繋がります。
飽きさせない。子どもたちを夢中にさせる3つのコツ

メニューを工夫するだけでなく、指導する大人の接し方も非常に重要です。
子どもたちを惹きつけるための3つのコツを意識しましょう。
1. 1回の時間を短く区切り、待ち時間を極力減らす
集中力が切れる前に、10〜15分ごとにメニューを変えることで飽きを防ぎます。
また、列に並んで待つ時間が長いと、子どもは砂いじりを始めます。
列を細かく分けたり、待機中の子どもには別の動き(素振りやストレッチなど)を取り入れたりして、全員が常に動けるような環境を作ることが大切です。
2. ルールはシンプルに、難易度を上げすぎない
最初から難易度の高い要求をすると、面白くない。と心が折れてしまいます。
これならできそう。と思えるレベル設定にし、タイムや点数といったゲーム性を取り入れてワクワクさせましょう。
ルールを限定してシンプルにすることで、子どもたちは迷いなくプレーに集中できます。
3. 失敗を怒らず、小さな「できた!」を大げさに褒める
この時期に結果を求めて叱りすぎるのは、野球嫌いを作る最大の原因です。
結果だけでなく、「ボールに向かっていった!」「元気よく声を出した!」というチャレンジした姿勢や経過(プロセス)を褒め、自信をつけさせることが重要です。
小さな「できた。」を一緒になって喜んであげることで、子どもは「次もやってみよう!」という前向きなパワーを生み出します。
子どもたちの笑顔が、将来の大きな伸び代を作る

低学年の練習で何より大切なのは、「今日楽しかった!明日も行きたい!」と思わせることです。
保護者の方々も、上手くできなかった日こそ温かく声をかけ、できたことは共に喜んであげてください。
今回紹介した遊び感覚の練習メニューを参考に、子どもたちの笑顔があふれる最高のグラウンドを作っていきましょう。
一球への想い、共に。
私が小学校の頃は、朝早く学校に来て手打ち野球。休み時間も放課後も手打ち野球。そして、土日は少年野球と野球ばかりの日々。
ある日、どうしても手打ちでは もの足らず、学校の竹ぼうきを壊して、バットへ改造。
即、学校の先生に見つかって正座をさせられることに・・・
でも、楽しかったなぁ~と、心に残っているんです。もちろん、悪いことではあるんですけどね。
子どもたちにも沢山楽しいこと経験してもらいたいです。
後編はこちら↓




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