全日本軟式野球連盟(全軟連)から、2026年・2027年にかけて導入される非常に重要なルール改正が発表されたのをご存知でしょうか?
今回の改正は、選手の肩や肘を守るための「投球数制限の強化」や「ポジションの兼任禁止」など、これまでのチーム作りを根本から変えるほどの内容が含まれています。
「いつから何が変わるの?」「現場ではどう対策すればいい?」
そんな疑問を解決するために、今回は最新の公式通知に基づき、変更点をどこよりも分かりやすく図解でまとめました。

今回のルール改正は、どんな内容?

野球の戦略も変えないといけない?
- 2026・2027年の少年野球ルール変更点
- ルール変更の目的とは
- ルール変更による試合への影響
この記事を書く私は、息子とともに汗を流し、全国中学野球大会優勝の喜びを得ることができました。

今回の変更は、野球が変わるといっても良いぐらい大きな影響があります。
子供たちへの指導も早急に行う必要がありますので、一つひとつ確認していきましょう!
- 「1週間210球」の投球数制限(学童部)2026年~
- 場内アナウンスの「敬称略」(学童部・少年部)2026年~
- 投手と捕手の兼任禁止(学童部)2027年~
- 試合時間の短縮(少年部)2027年~
全日本軟式野球連盟のルール改正

全日本軟式野球連盟では小学生の野球のことを「学童部」、中学生の野球のことを「少年部」と言います。

このブログでは、小学生がする野球を少年野球としています。
「1週間210球」の投球数制限(学童部)2026年~

2026年シーズンから、学童野球(小学生)の投球数ルールに「週間制限」が新しく加わります。
これまでも「1日70球まで」というルールはありましたが、今後はそれに加えて「直近1週間で合計何球投げたか」が厳しくチェックされるようになります。
具体的にどう変わるの?
改正後のルールをまとめると以下の通りです。
- 5・6年生(高学年): 1試合 かつ 1日70球以内 加えて 1週間で210球以内
- 4年生以下(低学年): 1試合 かつ 1日60球以内 加えて 1週間で180球以内
- 補足
- ※ 4年生以下が投手として出場した場合の投球数制限は学年で判断する。
※ 特別継続試合で投球できる球数は、もとの試合で投じた球数を引き継ぐ。
※ 特別継続試合に勝利したチームの投手は、同日に行われる試合において、1日の投球数制限を超えない範囲で登板できる。
エース1人だけには頼れない時代へ
「1日70球を守ればいい」というこれまでの考え方では、週末の連投やダブルヘッダーに対応できなくなる可能性があります。
例えば、土曜日に70球、日曜日に70球投げた場合、その週の残り(月〜金)で投げられるのは残り70球だけ。もし平日に練習試合や大会が重なれば、あっという間に制限に達してしまいます。
これから大切なことは、チーム全体で複数のピッチャーを育てること。
子どもたちの体を守ることこそが、チームを勝利へ導くための必須条件になります。
参照:公益財団法人 全日本軟式野球連盟「学童部における一週間に係る投球数制限の導入について(通知) 」
場内アナウンスの「敬称略」(学童部・少年部)2026年~

2026年シーズンからは、試合中の選手紹介アナウンスも新しくなります。
これまで学童野球では「1番 センター 〇〇くん」、女子野球では「〇〇さん」と呼ぶのが一般的でした。
今後は「敬称(くん・さん)」を付けない「敬称略」へと統一されます。
対象と変更内容
- 対象: 学童部(小学生)、少年部(中学生)
- 内容: 選手呼び出しの際、苗字のみでアナウンスする
なぜ「くん・さん」を付けなくなるの?
「子どもを呼び捨てにするなんて……」と感じる方もいるかもしれませんが、これには全軟連の「選手を一人のアスリート(競技者)として尊重する」という方針が込められています。
プロ野球や高校野球と同じように、グラウンドに立つ以上は一人の自立した選手として扱う。
また、性別に関わらず同じ基準でアナウンスを行うことで、よりスポーツとしての公平性を高める狙いもあります。
最初は耳慣れないかもしれませんが、「〇〇くん」ではなく「〇〇」と名前を呼ばれることで、子どもたち自身の「選手としての自覚」や「自立心」を育むきっかけになるかもしれませんね。
参照:公益財団法人 全日本軟式野球連盟「2026年以降の学童部・少年部の大会運営に係る変更について(通知) 」
投手と捕手の兼任禁止(学童部)2027年~

2027年シーズンから、学童野球において 同一試合での投手(ピッチャー)と捕手(キャッチャー)の兼任 が全面的に禁止されます。
これは、今回のルール改正の中で最も現場のチーム運営に影響を与える変更といっても過言ではありません。
具体的に何が変わるの?
「同じ試合の中」で、以下の動きができなくなります。
- × NG例: 先発ピッチャーとして投げた後、キャッチャーに回って守る
- × NG例: キャッチャーとして出場していた選手が、リリーフでマウンドに上がる
※ピッチャーから外野、キャッチャーから内野、といった他のポジションへの移動はこれまで通り可能です。

他の守備位置に就くことや、一度退いた後に元のポジション(投手なら投手、捕手なら捕手)へ戻ることはOKです!
なぜ禁止されるの?
最大の理由は、子どもの「肩・肘を守る」ため です。
キャッチャーは、ピッチャーが投げるたびに全力で返球し、盗塁があれば二塁へ強いボールを投げます。実はキャッチャーの投球負荷は、ピッチャーに匹敵するほど高いことが研究でわかっています。
「投球制限があるから、投げ終わった後はキャッチャーで座らせて休ませよう」というこれまでの運用は、実は子どもの体にとって大きな負担になっていたのです。
現場はどう備えるべき?
2027年からは「ピッチャーを2人以上、キャッチャーも2人以上」育てることが、チーム運営の絶対条件になります。
「エースで4番でキャッチャー」という大黒柱一人に頼る野球から、チーム全員で守備位置をシェアする野球へ。
今から少しずつ、複数の子がキャッチャーの練習を始めておくことが、2027年以降の勝利への近道になるはずです。
試合時間の短縮(少年部)2027年~

2027年シーズンからは、中学生の「少年部」を対象に、試合時間の規定も変更されます。
これまでは「2時間30分以内」とされていた目安が、一気に「2時間以内」へと短縮されることになりました。
変更のポイント
- 対象: 少年部(中学生)
- 内容: 試合時間の制限を2時間30分から「2時間」へ短縮
- 導入時期: 2027年〜
なぜ短縮されるの?
大きな目的は、選手の健康管理(熱中症対策など)と、スピーディーな試合運営です。
長時間の試合は集中力の欠如を招き、怪我のリスクも高まります。
また、大会運営をスムーズにし、より多くのチームが適切な時間帯に試合を行えるようにする狙いもあります。
指導者・選手への影響:1分1秒の重みが変わる
試合時間が30分短くなるということは、これまで以上に「スピーディーな展開」が求められるということです。
- 攻守交代のスピードアップ: ダッシュでの入れ替えがより重要に。
- 無駄なタイムの削減: マウンドに集まる回数や、サイン交換の時間も戦略的に。
- 後半の粘り方: 「あと30分ある」と思っていた時間がなくなるため、序盤の1点の重みがこれまで以上に増していきます。
技術だけでなく、限られた時間の中でどう勝ち切るか。
選手たちの「タイムマネジメント能力」や「集中力」を養う、新しい野球の形が始まろうとしています。
子供ファーストの野球を
今回のルール改正は、子どもたちの健康と将来を守るための、非常に意味のある大きな一歩です。
私たち指導者に求められているのは、この改正の「意図」を正しく理解し、目先の勝利だけにとらわれない正しい方向性を示すことではないでしょうか。
野球の主役は、いつだって子どもたちです。
日々練習を重ね、昨日までできなかったことができるようになる。 小さな成功を積み重ねる中で新しい発見をし、心身ともに成長していく。
その地道な歩みの先にある「勝ち」こそが、子どもたちにとって本当の価値になると信じています。
ルールが変わる今だからこそ、新しい野球のかたちを一緒に発見していきましょう!
一球への想い、共に。
私は高校の時にバッティングピッチャーを毎日していました。
なぜなら、コントロールが良かったからです。
そして、バッティングピッチャーが終われば、バッテングキャッチャーをすることも…
1日、合計で400球以上は投げていたと思います。
その結果、肘と肩を痛めることに・・・
将来のある子どもたちは、私たちが守らなければいけません。



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